レンタルトランシーバーのメリットとは?
価格や活用シーンについて
ある程度の性能性が担保されたトランシーバーを複数台購入しようとすると、それなりのコストがかかります。
使用頻度が低いと費用対効果が見込めないため、トランシーバーを購入すべきか迷われている方も多いでしょう。
使用頻度が低いものの、トランシーバーが必要という方におすすめなのが、レンタルトランシーバーの利用です。
今回は、レンタルトランシーバーの概要やメリット、レンタルの価格相場、活用シーンについて解説します。
トランシーバーのレンタルサービスとは?
トランシーバーのレンタルサービスとは、レンタルビデオと同じくトランシーバーを借りられるサービスです。購入やリースと比較して、手続きが簡単で、手軽にトランシーバーを使用できます。
また、使用する環境や状況、通信距離に合わせて、適切なトランシーバーを必要な時に必要な分だけで借りられます。
普段は使用しないものの、イベントなどで数日トランシーバーが必要になったという場合などには、トランシーバーのレンタルサービスを利用するとよいでしょう。
リースとの違い
ここではレンタルとリースの違いについてみていきしょう。両社の違いは以下のとおりです。
レンタル | リース | |
契約期間 | 1日~(希望する期間で対応) | 一般的に5~6年程度(提供する企業によって異なる) |
コスト | 個別の料金設定 | 月額払い(総額÷リース月数) |
中途解約 | 可能 | 原則不可 |
契約期間終了 | レンタルの延長・返却 | リースの延長・再リース・返却 |
トランシーバーのリースも、トランシーバーを借りられるサービスです。借りるという点ではレンタルサービスと同じですが、両者の大きな違いは、レンタルされる期間です。
借りる期間が数日程度であるレンタルサービスに対して、リースの場合は長期間借りることを想定しています。
リース契約期間中であれば、トランシーバーを手元に保管できるため、都度借りる必要がありません。また、毎月一定額を支払えばよいため、コスト管理もしやすいです。
したがって、低頻度かつ短期間での使用する場合はレンタル、高頻度かつ長期間使用しなければならないという場合はリースと、状況に応じてサービスを使い分けるとよいでしょう。
トランシーバーをレンタルする際の価格相場
トランシーバーをレンタルする際の価格相場は、レンタル期間やレンタルする機種によって大きく異なります。
例えば、4泊5日の短期間でレンタルする場合、特定小電力トランシーバーは2,500円程度、IP無線は7,000円程度、簡易無線は4,500円程度が一般的な相場です。
ただし、レンタル費用は利用するレンタルサービスによって違うため、送料やオプション料金、IP無線の通信料なども含め、利用前にしっかりと確認しておかなければなりません。
トランシーバーをレンタルする流れ
トランシーバーをレンタルする際の流れは主に以下のとおりです。
- 使用用途と必要な通信距離の把握
- 適切なトランシーバーの選択
- レンタル期間・料金の決定
- レンタルトランシーバーの見積り
- レンタル契約・料金の支払い
- トランシーバーの到着・利用
- トランシーバーの返却
特定小電力トランシーバーやデジタル簡易無線、IP無線と機種によって通信距離や特徴が異なります。適当にトランシーバーを選んでしまうと、通信距離が足りずに通話できないという事態になりかねません。
したがって、使用用途と必要な通信距離を把握した上で、適切なトランシーバーを選ぶようにしましょう。
トランシーバーをレンタルする5つのメリット
トランシーバーをレンタルするメリットとして次の5つが挙げられます。
- 使用感を確認できる
- メンテナンスの手間がかからない
- トランシーバーをお得に利用できる
- 通信用途によってトランシーバーを変更できる
- ちょっと使用したい時に便利
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.使用感を確認できる
トランシーバーをレンタルするメリットとして挙げられるのが、購入前に使用感を確認できるという点です。
例えば、今まで使用していたものとは別のトランシーバーを購入した場合、以前と比較して使用しづらい、思っていたより安定した通信ができないといったリスクがあります。
事前にレンタルして使用感を確認できれば、上記リスクを抑えられるでしょう。
2.メンテナンスの手間がかからない
トランシーバーはバッテリーの充電や交換、使用後の消毒など、様々なメンテナンスを行わなければなりません。
使用しているトランシーバーが2~3個程度であればそれほどの手間にはなりません。しかし、大量のトランシーバーを使用している場合は、メンテナンスに膨大な時間を費やす必要があります。
レンタルトランシーバーであれば、バッテリーの充電や交換、使用後の消毒など、必要なメンテナンスはすべて終わっているため、安心して使用可能です。
3.トランシーバーをお得に利用できる
レンタルトランシーバーを利用する最大のメリットが、トランシーバーをお得に利用できる点です。
例えば、八重洲無線が販売している特定小電力トランシーバー「SRS210A」を購入したとしましょう。
メーカー希望小売価格は1台あたり税込21,780円ですが、トランシーバーは複数台用意しなければなりません。
仮に10台用意しようとすると、217,800円の予算を確保しておく必要があります。
一方、価格相場でも紹介とおり、特定小電力ドライバーを4泊5日でレンタルした場合のコストは1台あたり2,500円程度のため、10台レンタルしても25,000円です。
したがって、レンタルにした方がお得にトランシーバーを利用できます。
4.通信用途によってトランシーバーを変更できる
トランシーバーの種類や機種によって、通信距離やハンズフリー機能有無、同時連絡の可否など、特徴が異なります。
様々な条件に対応するためには通信距離の広く、多機能なタイプを選ばなければならないため、コストも高くなりがちです。
一方、レンタルトランシーバーであれば、性能などを考慮しながら、使用用途に合ったトランシーバーに変更できます。
様々な条件に対応するためにスペックの高いトランシーバーを選ばなくてすむため、コスト削減にもつなげられるでしょう。
5.ちょっと使用したい時に便利
年に数回しか使用しないにもかかわらず、トランシーバーを購入してしまうと、費用対効果が見込めません。
また、イレギュラーな用途による一時的な使用で購入してしまうと、ニースが終了した段階でトランシーバーが不要となってしまうでしょう。
レンタルであれば、必要な時だけレンタルすればよいため、ちょっと使用したい時にも便利です。
トランシーバーをレンタルする3つのデメリット
トランシーバーをレンタルするデメリットとして次の4つが挙げられます。
- レンタル毎に操作方法が変わる
- 緊急のニーズに対応できない
- 中古品を使用する必要がある
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.レンタル毎に操作方法が変わる
レンタル業者が抱えている在庫は、最新のトランシーバーへ定期的に変更されます。
したがって、レンタルトランシーバーの利用者はレンタル毎に操作方法を覚えなければなりません。
最新機種が使用できる一方で、新機能や新性能に慣れていかなければならないというデメリットを抱えています。
2.緊急のニーズに対応できない
レンタル業者の在庫数次第では希望のトランシーバーを調達できない場合があります。
例えば、特定小電力トランシーバーが10台緊急で必要になった際、在庫がなければレンタルによる対応ができません。
緊急のニーズに100%対応したいという場合は、自社でトランシーバーを保有していた方がよいでしょう。
3.中古品を使用する必要がある
当然ながらレンタルトランシーバーはすべて中古品です。
レンタル業者が丁寧にメンテナンスを行っているため、気になる使用感はほとんどありませんが、極度に潔癖な人だと使用に抵抗感を覚えるかもしれません。
トランシーバーのレンタル業者を選ぶ際の4つのポイント
トランシーバーのレンタル業者を選ぶ際のポイントは以下の4つです。
- レンタルできる機種のラインナップ
- レンタル価格の比較
- サポート体制の充実性
- 保証サービスの有無
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.レンタルできる機種のラインナップ
レンタル業者によって取り扱っている機種は異なります。
はじめてレンタルトランシーバーの利用を検討している方は、レンタルできる機種のラインナップを事前にリサーチしておくとよいでしょう。
2.レンタル価格の比較
当然、レンタル業者によってレンタル価格も異なります。損をしないためにも、価格をしっかりと比較した上で、レンタルするようにしましょう。
ただし、価格が低ければよいというわけでもありません。低価格のレンタル業者の中には、電波法違反となる海外向けのトランシーバーを取り扱っている場合もあるからです。
以上の点から、価格だけで判断しないようにしましょう。
3.サポート体制の充実性
サポート体制が充実しているかどうかも業者選びには欠かせないポイントです。
操作方法が分からない、故障したなどのトラブルが起きた際、サポート体制が充実しているかどうかで対応の質が大きく変わります。
近年は専門スタッフが現地に赴き、操作方法をレクチャーしてくれる業者もあるようです。
自社の状況や無線へのノウハウも鑑みながら、必要なサポート体制が整備されている業者を選ぶようにしましょう。
4.保証サービスの有無
紛失・破損した場合、トランシーバーの買い取りとなる業者もあれば、これらに対応した保証サービスを用意している業者もあります。
保証サービスの有無についてもしっかりと確認しておくとよいでしょう。
また、「明日必要になった」など、緊急のニーズが発生した際、営業時間外だったり、休日だったりする場合も少なくありません。
土日や早朝・夜間でも対応してくれる業者であれば、何かあった時にも安心できます。
レンタルトランシーバーのおすすめの活用シーン
レンタルトランシーバーの最適な活用シーンとして次の4つが挙げられます。
- コンサートなどのイベント
- 自治体・学校のイベント
- レジャー
- 株主総会
飲食店や警備、工事現場、工場・倉庫など、トランシーバーが活躍するシーンは様々です。しかし、これらの業種はほぼ毎日トランシーバーを使用しなければならないため、レンタルよりも購入した方が費用対効果は高いと言わざるを得ません。
レンタルトランシーバーに最適なのは、使用が限定的だったり、スキー場や海水浴場、温泉街など、繁忙期と閑散期がはっきりと分かれたりしている場合です。
ここではそれぞれの活用シーンについて詳しくみていきましょう。
コンサートなどのイベント
使用が限定的なものの代表格がコンサートなどのイベントです。
交通整理や来場客の誘導、サプライシーンの演出など、各スタッフが迅速に情報共有しながら柔軟に対応しなければならない、これらのイベントにはトランシーバーが欠かせません。
イベント運営企業であれば購入した方がよいかもしれませんが、年に1度しか行われないイベントを主催するなどの場合はトランシーバーをレンタルした方がよいでしょう。
自治体・学校のイベント
自治体が主催する盆踊り大会やスポーツイベント、学校が主催する体育祭や文化祭、修学旅行などでトランシーバーが活用される場合があります。
このような自治体・学校のイベントも決まった時にしか使用されないため、必要な時に必要な個数だけレンタルすれば、余計なコストをかけずに高いパフォーマンスを発揮できるでしょう。
レジャー
サバゲーやキャンプ、登山、スキー、ツーリングなど、団体行動でレジャーを楽しむ場合もトランシーバーは重宝します。
ただし、レジャーによる使用も高頻度ではないため、購入するにはコストが高いですし、管理するにも手間がかかってしまうでしょう。
したがって、レジャーでトランシーバーを使用する際も、レンタルした方が費用対効果は高いです。
株主総会
企業にとって重要なイベントである株主総会でもトランシーバーが活用されています。
会場設営・撤去やゲストの誘導など、迅速かつスムーズな対応が求められる場で一斉連絡を行うことができるので、株主様に気持ち良く参加いただける場を提供できます。
まとめ
「使用感を確認できる」など、トランシーバーをレンタルするメリットは多いです。
ただ、トランシーバーを使用する頻度が多く、使用が長期間にわたるのであれば、購入もしくはリース契約の方が良い場合もあります。
そのため、使用期間・頻度を鑑みながらレンタルが適当なのか判断していくことが大切です。
また、レンタル価格の安さばかりを求めるあまり、海外向けのトランシーバーをレンタルされてしまい、電波法違反になるリスクもゼロではありません。
当記事で紹介したレンタル業者を選ぶポイントを参考にしながら、安心安全かつ自社のニーズに対応できる業者にレンタルを依頼するようにしましょう。