業種によって異なる!
トランシーバーの選び方やおすすめの7選!
安全性・確実性を保つために情報共有はとても大切です。私達の生活は他者と連携をすることが当たり前の時代になっています。
情報伝達の手段としてトランシーバーを利用する業種の方に、おすすめのトランシーバーを7つ紹介していきます。
トランシーバーとは
トランシーバーとは、トランスミッタ(送信機)とレシーバー(受信機)からつくられた、いわゆる「造語」です。
われわれの生活では、無線機一般、しかも比較的入門者向けの機器を表すことが多いようです。
電波という目に見えない現象を用いて通信するため、トランシーバーを使用するにはある程度の資格や免許が必要になります。
しかし、電波の出力が微弱なものや、定められた周波数帯での利用、国の定める基準に適合した認証を取得した機器などは、資格やライセンスなしに使用ができます。
居酒屋でオーダーエントリーなどに活用したり、警備員さんが交通誘導で使用したりするシーンを目にされたことがあるでしょう。
いろいろな業務を円滑に進めるために、トランシーバーは役立っています。
トランシーバー・無線機の種類
トランシーバー・無線機を利用するには、本体の購入とレンタルをする方法があります。
料金はメーカーごとに様々ですし、機種により性能も違いがあります。
業務上の通信がスムーズにできない機種を選ばないように、通信距離の違いを含めて代表的な3つの種類を解説していきます。
簡易無線
最大5Wまでの電力を出力することができ、広範囲での通信が可能。約1km〜数kmの範囲で通信ができます。
簡易無線には免許局・登録局の2種類の無線局があり、周波数と使用条件に違いがあります。周波数が違うとアンテナの長さに違いが生じ、登録局の方がアンテナは比較的短いです。しかし、その他の見た目はほとんど同じです。年間の電波料はどちらも通常数百円です。
免許局は同一名義の免許内での通信のみ可能。法人や団体、事業者としての無線局開設の免許申請が機器ごとに必要です。登録局は他名義の登録局とも通信が可能。資格は不要で登録申請、無線局開設届が必要です。登録は包括登録も可能。
特定小電力トランシーバー
トランシーバーの中で最も手軽に利用できるのが特定小電力トランシーバーです。
通話料金・電波利用料が不要なので、購入した場合は本体代金のみ、レンタルの場合はレンタル料金のみで使用することができます。
他種類の無線機には免許・資格・更新の手続きが必要な物もあり、手元に届いてからすぐに利用できる特定小電力トランシーバーは様々な場所で利用されています。
通信距離が約100m~200mで、見晴らしの良い場所ですと1~2km程通信が可能。中継器を置くことで更に通信距離を伸ばすことができます。
軽量でコンパクト設計な機種が多く、持ち運びも簡単。
単三電池1本で稼働するのが魅力的で、1本の電池で平均20時間は連続使用ができ、交換も容易です。
レジャーや近距離の業務などで利用されることが多いです。
IP無線機
IP無線機とは、携帯電話と同じ大手通信事業者の所有するインターネット回線を利用して無線通信を行なう長距離用トランシーバーです。購入時に契約をしているので、新たに免許や登録は不要、通信距離の制限がなく全国で利用ができます。携帯電話と同じ通信機能を備えているので、遮蔽物のある場所での通信にも強いです。
ただし、地下や山間部などの携帯電話でも繋がらない場所ではIP無線機も通信が繋がらないです。購入やレンタルをする場合、他の無線機と異なり携帯電話と同様に毎月のデータ通信費がかかるのでコストは比較的高くなります。
トランシーバーの選び方
トランシーバーを選ぶには何を基準にしたらいいのか、わからない方も多いでしょう。
主な選び方を紹介します。
メーカーで選ぶ
国内・海外の多数のメーカーがトランシーバー・無線機を販売・レンタルしています。それぞれメーカーごとに特徴がありますので、購入の判断基準にしてください。
主要5社を紹介していきます。
【八重洲無線】
スタンダードホライゾンのブランドで通信機を展開。マリンレジャーの無線機で名の通ったスタンダードホライズンは、陸上用の無線機でも「防水性」や「堅牢性」の評価が高く、ヘビーユーザーに好まれる無線機です。デジタルノイズリダクションなど、音質面でも他社をリードしています。
【ケンウッド】
JVC KENWOODは、TRIOのブランドで通信機・音響機器を販売していたころから、近年のGPSを始めとした車載機器まで、一貫して通信機器を世界に供給しています。米国でのトランキングシステムなど、他の国内の通信機メーカーにはない強みがあります。
【アイコム】
関西のアマチュア無線機メーカーとして誕生し、現在はナショナルブランドに。ネットワーク通信にいち早く着目し、無線機と電話、パソコンなどを融合させたシステム構築の方向に向かっています。
【アルインコ】
建材やフィットネス機器で知名度のあるメーカー。無線機関係では、柔軟な設計思想により他社にない独特の商品を開発している。デザイン性も高く、女性スタッフの多い職種などで好まれています。
【モトローラ】
日本では1980年代から徐々にシェアを拡大してきたが、現在ではシンガポールなど他のアジア諸国での販売に力を入れている。米国軍用規格を指示するユーザーも多く、また防爆対応など国内メーカーにない商品ラインナップもある。
距離で選ぶ
無線機を使用する状況が近距離・遠距離のどちらで通信をするかで、選ぶべき種類が変わります。単純にコスト面のみを重視するならば、距離の有効範囲が短いトランシーバーの方がお得です。「特定小電力トランシーバー」はトータルコストも割安になります。
しかし、100mを超える範囲で使用する可能性がある場合や、頻繁に使用場所・使用状況が変わる仕事もあると思います。 その場合は長期利用も考えて「簡易無線」「IP無線」などの広範囲で通信できる機種を利用していきましょう。
業種・用途から選ぶ
簡易無線は携帯電話と違い、迅速な会話と複数人との同時通信ができます。その使用業種は多岐に渡り、簡易無線を使用する際にそれぞれの使用目的を考慮して選ばれています。
工事現場では車の進入や運行の案内をするため、警備員が配置され情報を送ります。そのため比較的近距離で情報を共有するため、200m程の範囲であれば特定小電力トランシーバーを使用することもあります。
しかし、警備場所が様々になると中距離での使用の可能性があるので、簡易無線を警備会社が包括登録していることも多いです。
飲食店や結婚式場等は比較的近距離での使用が求められます。迅速な提供と確実なタイミングが重要になる場面で、簡易無線が頻繁に利用されています。
おすすめのトランシーバー7選
おすすめのトランシーバー、以下7選を紹介します。
- SR40 八重洲無線スタンダードホライゾン
- SRFD1 八重洲無線スタンダードホライゾン
- SR70A 八重洲無線スタンダードホライゾン
- SR100A 八重洲無線スタンダードホライゾン
- IC-4400L アイコム
- UBZ-LS20 KENWOOD
- CL268 モトローラ
SR40 八重洲無線スタンダードホライゾン
コンパクトで堅牢な特定小電力トランシーバーなので、現場作業でうっかり落としてしまっても心配なく使うことができます。最大500Wの大音量出力でありながらクリアで聞きやすい高音質で、聞き漏れを防ぐことができスムーズな対応が可能です。
ディスプレイやLEDインジケータは大型で視認性に優れ、本体の装着向きに合わせてチャンネルやモードを90度回転し表示する「チャンネル表示回転設定」機能を備えています。ライフジャケットやハーネスなどに装着する際に向きが変わっても表示が確認しやすいのが特徴です。3色のカラーバリエーションがあるので、職種やチーム分けするときに使い勝手が良い商品です。
SRFD1 八重洲無線スタンダードホライゾン
グループ内の同時通話・受信が可能で、簡単ペアリングでグループ同士の設置が迅速に行なえます。ハードな現場にも安心な設計で、全体をシリコンラバーで覆い液晶部への衝撃を大きく軽減します。
通信距離は100m〜500m程度、重量145g、高さ78mm、軽量な携帯型特定小電力トランシーバー。
最高クラスの防塵・防水性能を持っていて、天候の悪い日の作業が気になりません。
乾電池使用時は約6.5時間の使用が可能ですが、付属のリチウムイオンバッテリー使用時は約16時間運用可能。
継続性・連携性・耐久性に優れています。
SR70A 八重洲無線スタンダードホライゾン
特定の相手やグループを呼び出すことが可能で、用途に合わせた呼び出しが選択できます。
エマージェンシー機能がついているので、緊急時には周囲へ知らせることが可能。国内で販売されているトランシーバーの中で最薄の16.5mm、胸ポケットに収まる超薄型のフラットボディ。コンパクトながら単三電池1本で33時間使用できる省エネ設計。
通信距離は100m〜500m程度、重量95g、高さ88mm。
中継器対応(別売)で中継通信用のチャンネルを装備しています。
SR100A 八重洲無線スタンダードホライゾン
SR70Aの薄型の特徴をそのまま継承し、さらに多機能になった特定小電力トランシーバー。
音声録音・再生機能が装備されています。受信音声の最後の15秒間を自動で録音するので、聞きそびれた業務内容の再確認に適しています。
通信距離は200m〜2km程度、重量96g、高さ88mm。SR70Aよりも通信距離が長くなっています。
携帯電話と同じバイブレーター機能が付いていて、騒音のある場所での着信に気づくことができます。
IC-4400L アイコム
従来機の特定小電力トランシーバー「IC-4300」と比較して性能が大きく向上、防塵・防水機能を強化しているので屋外でも安心して使用できます。
高さ81mm、重量90gのコンパクト&軽量ボディです。
単三電池1本で24時間の運用可能。オプションの充電式電池にも対応していて、こちらは20時間連続使用ができます。
接客中などで、相手に通信ができない状況でも「お知らせボタン」を活用し、あらかじめ録音しておいたメッセージを送信することができます。(10秒以内)
受信時の内容を録音・再生することもできるので、重要な内容を保存して聞き直すことができます。(10秒以内)
UBZ-LS20 KENWOOD
カラフルでスタイリッシュな特定小電力トランシーバー。スタンダードなブラックの他にイエロー・レッド・シルバーから選べます。
視認性・操作性・フィット感を重視し、使いやすさを追及しています。
通信距離は100m〜2km程度、重量180g、高さ104.2mm。
市販のアルカリ電池で最長100時間連続使用ができます。(バッテリーセーブ設定時)
回転式アンテナ・ハンズフリー機能が搭載。装備場所に適した態勢を維持し、通話の際にボタンを押す手間を解消してくれるのが特徴。
CL268 モトローラ
使用状況に合わせて電池消費を管理できる「スーパーバッテリーセーブ」機能搭載。
特定小電力トランシーバーのハイエンドモデルです。
USB端子付きのアダプターを使用し、内蔵電池で繰り返し充電できます。モード変更・併用で最大41時間連続使用が可能。
通信距離は200m〜2km程度、重量110g、高さ86mm。中継器にも対応。
使用者に万が一転倒などのトラブルが起こった際に、無線機の傾斜角度が60度以上の場合「傾斜アラーム」が作動する安心機能が付いています。
商品:CL268 モトローラ
まとめ
業種によって選択していただく、おすすめのトランシーバーを紹介させていただきました。
通信距離に問題が無い場合は、連続使用時間・装備場所・使用するシチュエーションで最適なトランシーバーを選んでください。
また、耐久性・コスト面は、長期の利用を考えている業者にとって特に大切な点となります。メーカーの特性を参考に、末永く利用できるトランシーバーを購入しましょう。